ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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カテゴリ:ステロイド( 4 )

NAOTOクリームという「アトピー肌にいいという化粧品」
何のことはない日本で最強のステロイドが入っていたようです。
みなさんご注意を。

http://mediajam.info/topic/557228

東京都は16日、化粧品「NOATOクリーム」から、薬事法で化粧品への配合が認められていないステロイドが検出されたと発表した。都は同法に違反するとして、販売業者の「ラバンナ」(東京)に製造、販売の中止と回収を指示した。

 都によると、商品は米国から輸入され、今年3月から都内など26カ所の販売代理店で計5691個が売られていた。

 都健康安全研究センターが検査した結果、ステロイドホルモン製剤として最も作用が強いとされるプロピオン酸クロベタゾールが0・049%検出された。

 都は、副作用として皮膚の萎縮など健康被害の恐れがあるとして、使用を中止するよう呼び掛けている。
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by skindr | 2008-07-17 23:58 | ステロイド

幸二さんへ、真菌症

幸二さんへ
返事が大変遅くなりました。

さて、幸二さんの年齢や病変部位が解らないので診断はわかりませんが、最初の診察では「湿疹、かぶれ」に見えて、塗り薬を使ったけれどよくならず、次に検査でカビの薬を出されたということですね。
これにはいろいろな理由が考えられます。

推測でかきますと、もともと何らかの皮膚の炎症があって、それにステロイドを塗ったことでカビがついて悪くなってきた、と言う可能性です。この場合、もちろんカビの退治にはカビの薬が必要なのですが、大事なことはもともとの皮膚の炎症も治療していく必要があるという点です。カビが出たからカビの薬だけにしてしまうと、もとの皮膚炎の治療がうまく行かず、全体としてみると皮膚症状が改善していないように見えることもあります。

このような場合は何度か定期的に診察して、どの薬の組み合わせが必要か見極める必要があります。よく先生と相談して、現状を把握しつつ継続的に治療をする必要があると思います。参考にしてください。
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by skindr | 2007-11-03 01:00 | ステロイド

ステロイドその2

患者さんの中には、多くの情報を集めたがる方がいます。この薬はどんな効果があり、どんな副作用があるのでしょうか?といったものです。そういった方々の多くはインターネットで情報をたくさん集めています。
もちろん、解る限り質問にはお答えしますし、自分の病気とその治療を理解することは、納得をして治療を受ける上で非常に大事です。

が、あまりに一般的な情報を収集している方を見ると、ときどき不思議になります。
あなたにとってその一般的な情報が有用(役に立つ)でしょうか?
その情報の価値の評価があなたにできるでしょうか?
大量の評価できない情報は、ゴミと一緒です。患者を不安に陥れ、少しの変化でも動揺して不要な行動へと走らせる結果になる場合もなり、そうなればゴミよりも有害なことになります。

ステロイドを使う治療は、医師と患者が協力して行う重要なミッションなのです。どちらかが不十分では良い結果は得られません。特にある程度の期間使う必要がある場合、医師は病態についての十分な説明と、ステロイドを使用する見込み期間を示し、その間にどのように使っていくのか、そしてゴールラインはどこなのか、明示して患者の信頼を得る必要があります。患者は自分がそのような病態であることを理解し、恐れずに指示に従ってきちんと薬を使う必要があります。

残念ながらこの点が不十分な医師が多いため、ステロイド忌避が生じてくると思われるのです。

又長くなってしまったので、続く。
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by SkinDr | 2006-07-16 00:50 | ステロイド

ステロイドその1

ステロイドを忌み嫌う患者さんは今でもいますし、ステロイドを忌み嫌う医者も今でもしっかりいるのが現状です。

外用、内服を問わず、ステロイドは急性期の炎症をコントロールするにはもっとも優れた薬剤であるといえるでしょう。うまく使えば非常に有効な治療薬です。
急性の炎症をもっとも多く目で確認する診療科である皮膚科は、ある意味ではどれだけ上手にステロイドを使うかで治療の腕が決まると言っても過言ではありません。

診断に自信が無く、無難な強さのものしか選択できない医者には、「炎症を抑える」に必要なだけの処方ができず、結果医者も患者も「効かなかった」という結論になります。それがフィードバックとなりステロイドは効かない、、となるようです。

逆に、無知のためか、無用な強さのものが漫然と使われていたり、使ってはいけない疾患(恐らく診断が間違っている。ステロイドが禁忌な疾患はそう多くはないのだが、、)に出ていたりもします。

しかし、私には、ステロイドを忌避し、患者にステロイド恐怖症を植え付ける医師の気持ちがよくわかりません。ステロイドを忌避する医師の傾向として、アトピー性皮膚炎など慢性の疾患だけでなく、急性の接触皮膚炎など明らかに短期間に炎症を制御できる見込みのものに対しても一切使用しない、という特徴的な傾向があります。これでは、治せる病気も治せない。

(アトピー性皮膚炎についてはまた書きます)

長くなったので、後日。
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by SkinDr | 2006-07-15 03:37 | ステロイド