ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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カテゴリ:皮膚科の名医( 6 )

これは賛否両論あるでしょうが、、、

「かかっちゃいけない皮膚科その3」

「ステロイドは絶対に使ってはいけない」という医者、今でもいます。
これで洗脳されると患者さんは体中真っ赤っかで汁が出ていても、その方がよいと思うようになります。また、急性期の病気にもステロイドを使うのを恐れるようになってしまいます。

ステロイドをどれだけ上手に使えるかは皮膚科医の重要な腕なのですから。
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by SkinDr | 2006-08-23 22:01 | 皮膚科の名医
私の考える皮膚科の名医の見分け方、続きです。

「かかっちゃいけない皮膚科」
その2

「強めの薬をだしときますけど、余り使わないようにして下さい。」という医者。

信じられないけどこれ、結構多いんですよ。
これじゃ、患者は使っていいのか悪いのかわかりませんよね。

こういう医者の多くはやっぱり皮疹の程度やどれくらいの薬がどれくらいで副作用を出すのか解らないのでこういう言い方をするのだと思います。
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by SkinDr | 2006-08-10 21:05 | 皮膚科の名医
以前に皮膚科の名医の条件について書いてきました。
(皮膚科の名医1−3参照して下さい)

しかし、医療職ではない患者さんからみて、どの先生がいい先生かを見分けるのは難しいと思われます。今回からは診療の中でよい先生を見分けるポイントを書いてみたいと思います。

しかし、患者さんによって、どんな先生がいいか、好みは分かれると思います。
以前、ある病院の皮膚科が依頼で調査したところ、

「詳しく病状や治療を説明してくれる方がよい」



「いろいろ説明しなくても治るように治療してくれればよい」

は、ほぼ半々という結果が出たようです。
Webで名医をお捜しの皆さんはきっと前者が多いのでしょうが、本当の本当は、「黙って塗ればぴたりと治る」方が楽でよいのかもしれません。

さて、名医とヤブの間には、その治りに雲泥の差がある皮膚科ですが、
まず「かかっちゃいけない皮膚科」のポイント

1. カビの検査をしない

名医の腕とは占いのように見ただけでぴたりと当たるものではなく、細かい確認と修正の上に成り立つものなのです。もしあなたが足や爪の水虫と思われる症状で受診して、検査もせずに水虫の薬を出されたら、その先生は止めた方がいいでしょう。
カビの検査は皮膚科のもっとも基本的な検査で、これを行わずに水虫の診断はできませんし、水虫を除外する診断もできないのです。これを行わない先生は、基本的に皮膚科のトレーニングを受けていない可能性が高いのです。

遅くなってしまったので、続きはまた次回
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by SkinDr | 2006-08-09 01:30 | 皮膚科の名医

皮膚科の名医その3

皮膚科の名医その1
http://skindr.exblog.jp/4037211
皮膚科の名医その2
http://skindr.exblog.jp/4044181


私が考える皮膚科の名医の条件を続けます。

7 治療のイニシアチブが取れる医者としての実力があること。

一般には皮膚科というと開業で外来患者を診ている印象が強いでしょうが、病院にも皮膚科医はいます。そして、そこには開業医より重症の入院患者が来ます。以前書いたような人食いバクテリアのような重症救急患者がきたとき、あるいは慢性疾患でも膠原病の患者が急に悪化したとき、いくつかの診療科にまたがります。このように診療科がまたがる診療は非常に難しいのです。というのも、科によって意見が違うことがあり、また譲り合ったりすると必要な治療が遅れたりするからです。主治医としての自覚をもって、時に内科的に重い疾患に至っても責任を持って診療を続ける精神力、技術、知識があるのはとても大事なことです。

8 経験

やはり多くの経験を積むのはとても大事です。大学などは週2回の外来担当が多いのですが、週5日診るのとは全く違います。また6年間病棟責任者として、数多くの患者を診て、また最後を看取ってきたことは何よりも大きな事でした。

経験が産むものは、予後をより具体的に説明できるという医者のとても大事な能力です。患者は自分がこれからどうなっていくのかを最も知りたいものです。人間は先が見えないときに一番不安になり、不安はもっとも人間の能力を低下させる感情です。ある病気を診断できても、それがどのような治療で今後どのようになっていくのか、経験から具体的に推測してあげられるのはとても重要で、しかも誰にでもできない「技術」なのです。
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by SkinDr | 2006-08-04 21:55 | 皮膚科の名医

皮膚科の名医その2

どんな医者が皮膚科の名医か、見分け方を書く前に、名医の条件を挙げているところです。
前回からの続きを書きますと

4 患者をトータルに考えることができること

いろいろな病気や環境、社会的な事情が患者さんにはあります。患者は皮膚病で受診しても、その背景にある内科疾患の方が急ぐのであれば、そちらをまず治すことが必要です。また、慢性に続くアトピー性皮膚炎のような病気の場合は、目の前の湿疹を考えることと、その患者の将来を考えることの療法から治療プランを立てる必要があります。

口にするのは憚られますが、あるステロイド軟膏を一本出すのにも、あなたの今の状態だけでなく、昔の病気、家族の病気、他の病気、今までの仕事、今の仕事、家の様子、植物やペット、あなたの年齢と今後の人生プラン、全部を考えて一番いいと思うものを出しているんです。(そうでない皮膚科医が殆どなので、患者の不満が多く、それをうちの病院でぶちまけられることもしばしばですが。)

5 悪性疾患、重篤な疾患を見逃さない、放置しない

病気を見逃さないためには全ての病気を知っておかなければならないので、言うのは簡単ですが、実は難しいことです。しかし、診断をつけきれなくても通常の状態ではないという警告をみつけることは可能です。サインを掴めばそこから謎が解けてきます。

しかし、医者になって驚いたことに、解らない病気を放置する医師が多いことがあります。解らなければ、解りそうな先生がいるところに送ればいいのですが、何度も適当な処方をして、改善がなければ「大きい病院でも行ったら?」。これは、医師というより人間として残念です。

6 解らなければ考え、調べ、治療する。

全ての病気が初診からわかることは人間には不可能でしょう。しかし、調べればどんな病気か解るものもあるでしょう。国内の、世界中の文献を調べれば似たような症例はいくつかあるかもしれません。そのような報告から、診断や治療法が見つかる可能性があります。私にとって調べる動機は、解らない病気がある自分が嫌だから、と言う側面もあります。プロフェッショナルとして解らない病気があるのが許せない、と感じるからです。
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by SkinDr | 2006-07-31 00:30 | 皮膚科の名医

皮膚科の名医その1

皮膚科の名医とはどんな医者でしょう。

一般に名医というと「患者さんを助ける」という印象があります。難しい手術をして普通では助からない患者を助ける、ブラックジャック的な存在です。しかし、報道で名前がでる医師が「あなたを丁寧に診療してくれるか」は全くの疑問なのです。スーパーな腕があっても、患者のことを考えてあげる能力がなければ、その診療は実を結ばないことが多いからです。

皮膚科の病気は少数の怖い病気を除いてはあまり死ぬことはありません。むしろ、慢性に続く治りづらい病気が多くあります。例えばアトピー性皮膚炎一つでもそうです。名医にかかればたちまち治って二度とでない、ということはありえないでしょう。

それでも、皮膚科の名医と言われる人はいて、明らかな藪医者もいます。

私が勤務医として見る中で、「皮膚科の名医」の条件を思いつくままに挙げてみると、

1 まずは診断が正確なこと

これは第一の条件になるでしょう。診断が間違っていては、治療がうまくいくことは難しいし、先ほど書いたような「怖い病気」を見落として命に関わることもあります。多くの皮膚科の怖い病気は、早く見つけることで比較的簡単な手術で助かるのですから。

2 皮膚疾患、治療の知識が豊富なこと

これは診断の正確さとも重なります。知らない病気は診断できないからです。ある病気を見て知っている医者は1秒で診断できますが、その病気を知らなければ、いくら考えてもわからないでしょう。また、治療などについて新しい知識があることも大事です。

3 他科の疾患について詳しいこと

内臓疾患の多くのものが皮膚にその症状を出します。皮膚の症状からそのような病気を見つけるのも皮膚科医の非常に重要な仕事です。また、皮膚病患者で内科の病気を持っている場合も多くあります。特に、高齢者などでいろいろな病気を合併している人に皮膚病が起きた場合、治療プランに制約がでます。そのときにどうするかは、内科の病気をどれくらい理解しているかが、治療の鍵となります。

長くなったのでいつか続きを書きます。
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by SkinDr | 2006-07-29 22:01 | 皮膚科の名医