ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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医療の現状

残念ながら、医師の責任を限定する法律がない現状ではこのようなものです。http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071223/acd0712230301002-n1.htm
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by skindr | 2007-12-25 18:17 | 医療訴訟

師走

毎日忙しく過ぎていき、あっという間に師走です。
重症患者を頑張って診療しても、
家族からはなんで悪くなるんだといわれ、
上司にはおまえのせいで大変だと疎まれ、
世の中ではたかだか0.38%の診療報酬上げが大げさなニュースになり
(こんなわずかな引き上げなら、小児科があがる分だけほかは実質引き下げだ!)
、、、、、、、、、、、、
何だか、医者ってあまりいい職業ではないかな、、、
と、思ってしまうこのごろ。
何だか、やる気がでません。
いつから医療はこんなもんになってしまったんだろう。
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by skindr | 2007-12-20 22:53 | その他
お母様の病気、ご心配のことと思います。
腫瘍とリンパ節をとる手術を受けたこと、がんばりましたね。
局所が4mmの厚さというのは少し大変ですが、リンパ節に転移がなかったということは、よかったことだと思います。

主治医の先生の言われた数字はその通りだと思います。
抗がん剤の治療をどちらでもいいと言われたのは、確かにメラノーマは効く人は効くし、そうでない人もいて、お母様がどちらに入るのかはやってみないとわからないからです。
しかし、現在はインターフェロンという保険で認められた治療があり、これはおそらく腫瘍の発生を抑えているのではないかと考えられています。これは通常抗がん剤と組み合わせて3回から6回くらいの治療コースで行われます。私はこの治療を受けてみてもいいのではないかと思います。標準的な治療は一般にはそれほど副作用はありません。

樹状細胞療法は、アメリカなどで盛んに行われ一時は将来を非常に期待された治療でしたが、多くの研究で結局あまり延命効果がでないことがわかってきました。私の知る限りでも残念ながらあまり効果がありませんでした。
まずは標準的な抗がん剤とインターフェロンを受けてみてよいのではないかと私は考えます。
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by skindr | 2007-12-20 22:41 | 相談のお返事
お母様の年齢がわかりませんが、結論から言えばあまり心配ないのではないかと思います。
多発性脂腺嚢腫は、皮膚の比較的浅いところに小さな袋がいくつもできる病気で、多分にその人の持っている性質による病気と考えられています。これがたくさんあるからといって、特に大きな病気になったりすることはありません。同じように皮膚に袋がたくさんできる病気で大腸にポリープが多発する病気があります。おそらくそれを心配しているのだと思いますが、遺伝性に大腸がんの方がたくさんいたりしなければおそらく問題はないでしょう。
子宮頸部のがんは、ヒトパピローマウイルスというウイルス(のうち細胞を悪性化させるタイプのもの)の感染でおきるもので、遺伝性の腫瘍とはあまり関係ないでしょう。また、子宮頸がんは一般にリンパ節転移することの方が多く、いきなり遠くの皮膚に出ることは考えにくいと思いますよ。
病理検査などで多発性脂腺嚢腫がはっきりしていればあまり心配いらないと思いますよ。
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by skindr | 2007-12-20 22:28 | 相談のお返事

d k さんへ、粃糠疹

ジベル薔薇色粃糠疹は、若い人に特に原因なくあまりかゆみのないガサガサした皮疹が多発する原因不明の病気です。症状が派手に見えてかさぶたなどを伴うときは「急性苔癬状痘瘡状粃糠疹」という病気の場合もあります。
診断が正しいとすれば、症状は早ければ1ヶ月程度、長ければ数ヶ月は続きますから、まだ完治していなくても不思議ではないと思います。ステロイドの飲み薬ですが、少量であれば1、2ヶ月はさほど問題ないと思います。ただし、ジベルでステロイドが出ているということは、やはり症状が強くて炎症を抑えたいという主治医の判断があると思います。ステロイドも使っているので、既に「経過観察」ではありませんが、なおるときは案外するするとなくなってしまうことが多いですよ。
また、紫外線治療もよく行われ、効果が高いとされています。
私はといえば、ほぼ100%塗り薬だけで様子見していますよ。
(確かに不安になってほかの病院に行った方もいるかもしれませんが、、、)
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by skindr | 2007-12-20 22:16
とくださんへ

いろいろな薬を塗っているうちにどんどん悪くなってくることがあります。
「病膏肓に入る」というパターンです。
恐らく最初は単一の接触皮膚炎だったと思われますが、それだけ皮膚が荒れてしまうと、今から何を塗っても刺激になるような状態だと思われます。

どうするかを患者さんに説明するのは難しのですが、こじれてしまった接触皮膚炎の治療経験のある医師を見つけることが必要だと感じます。
私が診療できればよいのですが、、、。
非公開のコメントでお住まいの地域を教えて頂ければ、私の知っている信頼できる先生がいればお伝えします。(全国の先生を知っているわけではないのであまり期待はしないで欲しいのですが。)
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by skindr | 2007-12-07 00:31 | 相談のお返事

yamaさんへ、蜂窩織炎

yamaさんへ

お話からすると蜂窩織炎のように思われます。
ただし、熱も下がり、症状も改善しているならば恐らくもうほぼ治っているところでしょう。
あなたの年齢や性別、体格、他に足に病気があるかなどが解りませんが、通常の免疫があれば感染が自然に収まることは考えられます。
ただし、スネの蜂窩織炎は時にぶり返すことがありますので、注意をしてください。

僭越ながらひとつアドバイスをしますと、
時間外に病院は受診しない方がいいと思います。
時間外では専門の医師に出会うことはほとんど不可能です。
また、検査もできません。

基本的に夜間の診療は、翌朝きちんと病院を受診するまでの応急手当です。
仕事があると言って夜に救急を受診して、診断がはっきりしないままにきちんとした治療を受けず悪化した例は山ほど診てきました。
時間を惜しんで夜間受診するのは「自分の命の安売り」ですよ。
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by skindr | 2007-12-07 00:22 | 相談のお返事
IZUMIさんへ

お嬢さんの口の周り心配と思います。
白いぶつぶつの詳しい性状がわからないところはありますが、とても小さくて、しかも粒が揃っている感じでしょうか?そうだとしたらある病気が思い当たります。

以前に同じような患者さんを診たときにいろいろ調べてみたのですが、まだ病名が付いていないようです。ので、勝手に「急性口囲角層下膿疱症」などと呼んでおります。
突然口の周りに白いぶつぶつが一斉に出ることがあります。
特徴は、急に、そして一斉に出ること、どれも同じようにみえること、ぶつぶつは浅いところにあり、(皮膚の角質層の直下)、少量の細菌が培養されること、角層を除去する(ピンセットなどで簡単に除去できます)と容易に除去できること、などが特徴です。
もしもそうだとしたら、角質を除去することだけで治る疾患かもしれません。

今まで数人見てきましたが、多くはマスクをしていた後に発症しており、私の考えでは高い湿度で角質層がふやけて、汗の管の開孔部が閉塞して生じる膿疱症ではないかと思っています。

いずれにしろ皮膚生検の結果でどのような病態になっているかが解ると思います。もしも私が考えている状態であれば、あまり心配はないと思いますよ。(はずれていたらすみません)
よろしければ結果を教えて下さい。
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by skindr | 2007-12-07 00:10 | 相談のお返事

診療するということ

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詳しい情報が無いので解りませんが、地方の救急診療の崩壊は都市部の勤務医の予想よりもさらに進んでいるのかもしれません。
大量の吐血からは食道静脈瘤、肝硬変などの病気があったと考えられます。
かかりつけが無く、何の情報もない大量吐血の患者を、時間外に一人で診ることの出来る医師はなかなかいません。

以前、ニュースで読んだ話です。
交通事故の患者さんが脳神経外科へ運ばれました。頭を打っていたからです。救命救急室で様態が急変、頭のCTは大丈夫なのに。脳外科医は心臓の異常に気付きました。心タンポナーデという心臓の周りに出血する重篤な状態でした。心臓の専門医はいません。出血を取り除く以外に救命の道はありません。脳外科医はトライしましたが、救命できませんでした。
後に病院は訴えられ、敗訴しました。「十分な技術もなく診療を行った病院の過失」が裁判長が言い渡した理由でした。救急で運ばれた急性心タンポナーデを的確に診断して穿刺出来る医師が日本に何人いるのでしょう。

このような事件が頻発した後、多くの病院が救急を取り下げました。また、急患を断らざるを得なくなりました。「救急をみる十分な技量のある専門の医師がいない病院は患者を診療してはいけない」と解釈されるようになったからです。救急は運ばれてくるまでどの専門医が必要かわかりません。

いつから裁判長は「失敗しなければ助かったはず」なんて神様のようなことが言えるようになったのでしょう。
いつから私たちは命に対してこのように傲慢になったのでしょう。
上記のような判例が続く限り、どれだけマスコミが「拒否」と書き続けても「うちには診療する資格がない」と答える状況は続くのでしょう。

医療を専門職として目指した頃、社会がこんなに残念な状況になるとは思いもよりませんでした。
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by skindr | 2007-12-06 19:44 | 医療訴訟
おねまきさんへ

生後3カ月から続くのであれば、恐らく遺伝子の変化による掌蹠角化症が最も考えられると思います。多くの病気が「遺伝性」と言われますが、遺伝子の変化はどこかで誰かに偶然に起きるので、あなたが最初の患者さんと言うこともあるわけです。

手足に限られた角化症は比較的患者さんが多く、ある種の皮膚のタンパク質の遺伝子に変化があるため症状が出てきます。遺伝するかどうかは、実はなかなか難しい問題で、遺伝子の変化がどの段階の細胞に入っているかで変わってくるのです。昔は優性遺伝なら1/2の確率で遺伝する、というメンデルの法則で説明されていたのですが、それほど単純ではない遺伝形式をとるものがたくさん知られるようになりました。

ちなみに、角化症の専門的な診療をしてくれる病院は、北大病院皮膚科と、旭川医大皮膚科が有名です。もし病型や遺伝について尋ねたいところがあれば受診してみてはいかがでしょう。
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by skindr | 2007-12-03 17:10 | 相談のお返事