ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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りょうさんへ
あなたの年齢や性別、背景に病期があるかなどがわかりませんが、お話からすると慢性膿皮症という病期ではないかと思います。その他に可能性は低いと思いますが、粉瘤の多発(ときどき消化管にポリープが多発する病気を伴うことがあります)、壊疽性膿皮症、ベーチェット病などの病気も考えられます。

慢性膿皮症は、皮膚のやや深い部分に原因不明の炎症が起きて、組織が融解してしまう現象がたくさん出るものです。主におしりや脇の下にでますが、人によってはあちこちに出ます。これは一概に感染症とは言えず、必ずしも菌がいるわけではありません。治療としては、切開排膿、抗菌剤、場合によってはステロイド剤の内服や外用を行い、炎症をコントロールします。この病気になるからといって免疫が弱いとか、肺炎になりやすい、などの傾向はありません。従って、これは皮膚独特の炎症の問題と考えられています。原因不明の炎症を繰り返すベーチェット病などとの異同はまだ明らかになっていません。

おしりなどで広範囲にこの病気が起きるときは、皮膚を脂肪くらいまで取って薄い皮膚を植皮するような手術を行う場合もあります。いずれにせよ、現在のところ症状に応じた治療をせざるを得ない、というのが現状ですので、つらいときもあると思いますが、いい先生を見つけて継続治療を受けてください。

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この3年間、徐々に臀部粉瘤から全身不特定に粉瘤のようなものができます。外科等では、糖尿病とか何かないの?といわれる状況で、この1年間は継続して毛穴が産んでは抗生剤(セフェム系)を5日間服用。寛解を繰り返しています。ほうかしきえんにまでなり皮膚を十字切開したのも何回もあり、なぜこのようなことになったのか悩んでおります、なにかご指導いただけたらと思います
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by skindr | 2008-04-04 08:25 | 相談のお返事

ベーチェット病

ベーチェット病は再発性のアフタ、陰部潰瘍、発熱、関節痛、結節性紅斑様皮疹などと眼の症状を呈する病気です。多くは慢性再発性、周期的に悪化する方が多いのですが、ごくたまに、と言う方から症状が出続ける方までいます。
皮膚の症状は活動性の強い時期にはっきり出てくることが多く、診断のついてない患者さんで非常に高い熱と膿疱や結節性紅斑が出まくっていて、「なんでしょう」と内科に呼ばれることもしばしばです。ぺろっとパンツをめくって主治医にみせて、「ベーチェット病です。」と一言で解決つくことも。

ベーチェット病の特徴の一つに「針反応」というのがあります。採血などで針を刺したところに膿疱ができる現象です。菌もいないのにまるで菌がいるかのような反応が刺激部位に見られるのが特徴です。長らくつきあっている患者さんは自分でいろいろな加減が解るようです。また外来では病気の説明をして、今後起きそうなことを本人に理解してもらうように努めています。

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今日の患者さんのFさんは数年来のおつきあいで、すねの結節性紅斑が悪化するときに少しステロイドを内服して症状を緩和したりしています。50も過ぎましたが、いつも明るくてチャーミングです。

今日は外来日でないのに、彼女が受診しています。
「なんでね」と尋ねると、
「いや、肩が痛くて按摩さんに行ったら、針が効くよって言われてしてもらったんだけど」
「あんた、ベーチェット病で針反応ってわかってたでしょう?」
「いや、ちゃんとそこの先生にも私はベーチェット病っていったんですよ。でも大丈夫大丈夫っていうから、、、。」
「そりゃ、按摩の先生にベーチェット病って言ってもわかんないでしょうよ。」

結局肩こりもとれず、針刺し部に膿疱をつくってしまったのでした。が、全然めげてないところが彼女らしくてまたすてきなところです。
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by SkinDr | 2006-07-18 21:33 | 皮膚科