皮膚科という職業 2 基底細胞癌
2007年 02月 04日
以前勤務していた病院に赴任したときのことです。皮膚科は私が一人医長、と言う立場です。
内科部長は色白な先生で、とても立派な方でした。
挨拶に行って、顔を見ると左の頬にうっすら灰色の盛り上がりがあります。
「うーん」と思ってじっと見てしまいました。
よくある形ではないのですが、基底細胞癌に似ています。
先生の話は上の空で聞きながら、どう説明すればよいか考えます。
診断の確定には生検といってその部分の皮膚を一部切り取って顕微鏡で見る検査が必要です。
もしも間違っていたら、、、と思うとどう切り出したものか解りません。
そのうち、新人の歓迎会がありました。
お酒の席でうち解けて話ながら、思い切って「明日外来に来てください。」と説明しました。
生検するとそれはやはり基底細胞癌でした。
ひよっこだった私には手術する自信が無く、先輩に切除、再建してもらいました。
その先生は退職されたらしく、私が病院を離れた後はお会いすることもありませんでした。
その後ある診療所から私の現在居る病院に一人の患者が紹介されてきました。
紹介してくれたのはその部長先生でした。
退職後近くの診療所でお手伝いしているようでした。
信頼される内科部長として、数多くの患者さんの癌を診ていた先生
毎日、多くの医者と顔を合わせていた先生
自分の顔にあった癌は、偶然に発見されるまで何年もあったらしいのですが、これも医療というものでしょう。
とても感謝して頂けて、駆け出しの頃の私には深い印象に残っています。
内科部長は色白な先生で、とても立派な方でした。
挨拶に行って、顔を見ると左の頬にうっすら灰色の盛り上がりがあります。
「うーん」と思ってじっと見てしまいました。
よくある形ではないのですが、基底細胞癌に似ています。
先生の話は上の空で聞きながら、どう説明すればよいか考えます。
診断の確定には生検といってその部分の皮膚を一部切り取って顕微鏡で見る検査が必要です。
もしも間違っていたら、、、と思うとどう切り出したものか解りません。
そのうち、新人の歓迎会がありました。
お酒の席でうち解けて話ながら、思い切って「明日外来に来てください。」と説明しました。
生検するとそれはやはり基底細胞癌でした。
ひよっこだった私には手術する自信が無く、先輩に切除、再建してもらいました。
その先生は退職されたらしく、私が病院を離れた後はお会いすることもありませんでした。
その後ある診療所から私の現在居る病院に一人の患者が紹介されてきました。
紹介してくれたのはその部長先生でした。
退職後近くの診療所でお手伝いしているようでした。
信頼される内科部長として、数多くの患者さんの癌を診ていた先生
毎日、多くの医者と顔を合わせていた先生
自分の顔にあった癌は、偶然に発見されるまで何年もあったらしいのですが、これも医療というものでしょう。
とても感謝して頂けて、駆け出しの頃の私には深い印象に残っています。
by skindr
| 2007-02-04 17:27
| 皮膚科