ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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医療崩壊、ついに中枢へ

Excite エキサイト : 社会ニュース

ついに医療崩壊は国の中枢へ及んできました。
5人の麻酔科医という片肺飛行では、しわ寄せがきて、残りの麻酔科医も辞めるのは時間の問題でしょう。どこにでも起きている問題です。

この病院は日本の癌医療のリーダー的な存在で、日本中の多くの大学や病院から若手が「国内留学」をして腕を磨いています。研修中はどの診療科の医師も、放射線科を回って読影をし、外科手術に入り、全身麻酔をかけて、末期患者の疼痛コントロールについて学び、「過酷」と呼ぶにふさわしい努力をしています。そして、その給料はというと、驚くほど安いのです。彼らは時間外も付かず365日、24時間、家族も顧みずに働いています。

しかし、それは病院としてはどうでしょうか。待遇も悪く長時間労働のスタッフは疲弊していたのではないでしょうか。若い医師はどれだけ働いても時間外もない。スタッフの善意と自尊心の塊だけで運営されるのが当然とされる組織に責任は追及できないでしょう。国はそれをいいことにずっと国立病院の待遇を放置してきました。

奴隷のように働いてきた医師たちが、善意や自尊心を粉々に砕く裁判やクレームを横目で見て、はたと我に返って、「こんなに頑張る必要なんて無いじゃないか」と気づいてしまったことが医療崩壊の始まりなのです。

良い組織、良い病院には伝統があり、そこに加わると普通の人でも感化されてよい人になって帰ってきます。この病院にはそのすばらしい伝統があります。しかし、国が今の医療費削減という方針を貫き、そして医療事故調を医師への懲罰組織として運営しようとする限りは、その伝統を持つ数少ない病院も消滅していくのでしょう。

良い病院が無くなっても、国は医療費が浮いて助かるだけ、困るのは、受診できなくなる一般市民でしかない、、、、というのが国の認識のようです。

癌になったら、せっせと保険料払って保険証持っていても治療してくれる病院がない、、、ということにならないように皆様の参政権をお使いください。




半数の麻酔科医が一斉退職 国立がんセンター中央病院 [ 04月03日 12時27分 ]
共同通信

 国立がんセンター中央病院(東京都中央区)で3月末に、10人いた常勤の麻酔科医のうち5人が一斉に退職し、補充のめどが立っていないことが3日、分かった。給与面などで待遇が良い他の病院への転籍が主な退職理由。1日に約20件だった手術件数が3月末以降、約15件に減少するなどの影響が出ている。同病院は国立高度専門医療センターの一つで、がん対策の中枢に位置付けられている。
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by skindr | 2008-04-04 00:16 | 医療政策