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ベテランになりつつある皮膚科医がみた世界。世の皮膚病の患者さんの役に立てれば幸です。08年5月より多忙のためしばらく相談に対する回答をお休みします。


by SkinDr
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ののさんへ

ののさんへ
一週間くらいで治ったとのことですね。
残念ながら、この相談所では見ていない病気を診断することはできません。
まずは、皮膚科を受診して、診察を受けてください。
それでもうまくいかない方のために相談を受け付けております。
# by skindr | 2008-04-09 18:47 | 相談のお返事
山本さんへ
ご主人の年齢、性別が解りませんが、仕事をしているということは少なくとも高齢では無いのですよね。というのはある程度高齢の方に出てくる水疱性類天疱瘡という病気も手足に限って出る人もいるので、鑑別が必要かと思いまして。

まずは診断を性格につける必要があるので、病理検査などができる病院を紹介してもらう手はあると思います。ただし、検査しなくとも手のかぶれ(接触皮膚炎)が一番考えられる、という場合は必要ないかもしれません。原因が不明であれば治療は今のようにステロイドの塗り薬が中心になるでしょう。接触皮膚炎の原因を探すのはかなり大変な作業です。三重県の近くであれば、一番いいのは恐らく名古屋大学の環境皮膚科学ではないかと思います。ただし、一度行けばOKというのではないので、原因検索のパッチテストなど通院検査、治療を要するとは思います。

日常生活の中で、これをしたら悪くなる、ということをよくよく気をつけておくと、それをテストすることで早く原因にたどり着けるかもしれません。参考にしてください。
# by skindr | 2008-04-09 12:33 | 相談のお返事
りょうさんへ
あなたの年齢や性別、背景に病期があるかなどがわかりませんが、お話からすると慢性膿皮症という病期ではないかと思います。その他に可能性は低いと思いますが、粉瘤の多発(ときどき消化管にポリープが多発する病気を伴うことがあります)、壊疽性膿皮症、ベーチェット病などの病気も考えられます。

慢性膿皮症は、皮膚のやや深い部分に原因不明の炎症が起きて、組織が融解してしまう現象がたくさん出るものです。主におしりや脇の下にでますが、人によってはあちこちに出ます。これは一概に感染症とは言えず、必ずしも菌がいるわけではありません。治療としては、切開排膿、抗菌剤、場合によってはステロイド剤の内服や外用を行い、炎症をコントロールします。この病気になるからといって免疫が弱いとか、肺炎になりやすい、などの傾向はありません。従って、これは皮膚独特の炎症の問題と考えられています。原因不明の炎症を繰り返すベーチェット病などとの異同はまだ明らかになっていません。

おしりなどで広範囲にこの病気が起きるときは、皮膚を脂肪くらいまで取って薄い皮膚を植皮するような手術を行う場合もあります。いずれにせよ、現在のところ症状に応じた治療をせざるを得ない、というのが現状ですので、つらいときもあると思いますが、いい先生を見つけて継続治療を受けてください。

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この3年間、徐々に臀部粉瘤から全身不特定に粉瘤のようなものができます。外科等では、糖尿病とか何かないの?といわれる状況で、この1年間は継続して毛穴が産んでは抗生剤(セフェム系)を5日間服用。寛解を繰り返しています。ほうかしきえんにまでなり皮膚を十字切開したのも何回もあり、なぜこのようなことになったのか悩んでおります、なにかご指導いただけたらと思います
# by skindr | 2008-04-04 08:25 | 相談のお返事

医療崩壊、ついに中枢へ

Excite エキサイト : 社会ニュース

ついに医療崩壊は国の中枢へ及んできました。
5人の麻酔科医という片肺飛行では、しわ寄せがきて、残りの麻酔科医も辞めるのは時間の問題でしょう。どこにでも起きている問題です。

この病院は日本の癌医療のリーダー的な存在で、日本中の多くの大学や病院から若手が「国内留学」をして腕を磨いています。研修中はどの診療科の医師も、放射線科を回って読影をし、外科手術に入り、全身麻酔をかけて、末期患者の疼痛コントロールについて学び、「過酷」と呼ぶにふさわしい努力をしています。そして、その給料はというと、驚くほど安いのです。彼らは時間外も付かず365日、24時間、家族も顧みずに働いています。

しかし、それは病院としてはどうでしょうか。待遇も悪く長時間労働のスタッフは疲弊していたのではないでしょうか。若い医師はどれだけ働いても時間外もない。スタッフの善意と自尊心の塊だけで運営されるのが当然とされる組織に責任は追及できないでしょう。国はそれをいいことにずっと国立病院の待遇を放置してきました。

奴隷のように働いてきた医師たちが、善意や自尊心を粉々に砕く裁判やクレームを横目で見て、はたと我に返って、「こんなに頑張る必要なんて無いじゃないか」と気づいてしまったことが医療崩壊の始まりなのです。

良い組織、良い病院には伝統があり、そこに加わると普通の人でも感化されてよい人になって帰ってきます。この病院にはそのすばらしい伝統があります。しかし、国が今の医療費削減という方針を貫き、そして医療事故調を医師への懲罰組織として運営しようとする限りは、その伝統を持つ数少ない病院も消滅していくのでしょう。

良い病院が無くなっても、国は医療費が浮いて助かるだけ、困るのは、受診できなくなる一般市民でしかない、、、、というのが国の認識のようです。

癌になったら、せっせと保険料払って保険証持っていても治療してくれる病院がない、、、ということにならないように皆様の参政権をお使いください。

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# by skindr | 2008-04-04 00:16 | 医療政策
Excite エキサイト : 政治ニュース

道路特定財源で生きている特殊法人が一番影響するのじゃまいか?
もちろん、彼らも国民なわけだが、、、。
# by skindr | 2008-03-29 21:11 | その他